青志社

島田裕巳/著 『人は死ぬから幸福になれる』
「必ず訪れる死」について考える

死とは
HOME 新刊情報 カタログ イベント 書店様向け
島田裕巳/著 
『人は死ぬから幸福になれる』
安心して死にたい

発行日: 2012年3月30日(金)
定価: 本体1,000円+税
サイズ: 四六判変形
ページ数: 208ページ
ISBN: 978-4-905042-43-3

【コメント】

人はなぜ死を恐れるのか
注目の宗教学者とじっくり、真剣に「必ず訪れる死」について考える

私たちに必要なのは、発想の転換です。物事に対する考え方を変えていく必要があります。物事をどのように考えるかによって、私たちの人生は変わっていきます。 そこには、相当の変化が起こります。 できるなら、前向きに物事を考えたい。でも、それが難しい。
人というものはそういうもので、気がつくといつの間にかマイナス思考に陥っていたりします。
「プラス思考で行こう」と言われても、それが簡単ではありません。とくに死ということが問題になれば、なかなかプラス思考にはなれないものです。
でも、死の問題であるからこそ、本当の意味でプラス思考が求められているとも言えます。
いかに前向きに死の問題にとりくんでいけばいいのか。
そのためには、最初に、私たちのなかにある死の恐怖ということについてじっくり考えてみる必要があります。
死は本当に怖いものなのでしょうか。
それを考えることからはじめてみましょう。



――「はじめに」より一部抜粋

【目次】

序章 死ぬのは怖い

「人は絶対に死にます」
「死んだら人はどこへ行くのか」宗教はそこから生まれた
恐れているのは「死の瞬間」ではない
死が遠いところにあるときほど、死を想い、恐怖する
死ねば必ず、その存在も忘れられていく
死の恐怖を強める「孤独死」
なんとか死の恐怖から逃れたい

一章 私たちはなかなか死ななくなっている

理想の死に方「大往生」が難しくなってきた?
「死の高齢化」が「死」の見方を変えた
長生きできるようになった理由
死因の傾向を知り、死に方を想像する
日本は自殺者が増えている
老いることを恐れるな

二章 なぜ死は怖いのか

どうして死を恐れるのか
魂が死後に存続することはあり得ない
死の恐怖を感じるとき
ふと、ひとりでいるときに
間がもてない若者たち
年をとれば間がもてる
ふとした空白の時間に「死を想う」
人生のキャンパスに空白が多いから、死を恐れる
死により近づくと、死の恐怖は薄れる

三章 死に直面するとはどういうことなのか

ガン告知の過去と現在
宗教学者・岸本英夫の「死生観」
死の恐怖に直面する
「死は別れのとき」という認識
生涯をかけて追及するテーマを見出せなくて

四章 病から生き返る

死も病も、遠いときこそ恐れてしまうもの
病になると、病を恐れる暇がなくなる
市川團十郎氏の白血病との格闘
40日間に及んだ私の入院生活で得たこと
病が抽象的なものから具体的なものへ
病を恐れなければ、死も怖くない

五章 老いることから見えてくるもの

昔から、人間は老いを恐れてきた
「生きること」が苦に結びつくインド
仏教と儒教における「老い」の違い
老人の力/年を重ねるということ
老いることへの恐れが消えるとき

六章 死と親しむ日本人の文化

新渡戸稲造が『武士道』で描きたかったこと
日本で文化的に好まれる「心中」「切腹」
「死」を変えた浄土教信仰
「大死一番」という「禅」の思想
「能」は鎮魂を目的とした芸能
うたた寝の文化
うたた寝しながら死を稽古する

七章 100歳を超えて生きるという目標

「死」が私たちの生活から遠ざかり、見えにくくなった
「死」をコントロールする
約10年に及んだ、オウム真理教関連でのバッシング
何が私を救ったのか
「100歳まで」ではなく、「100歳を超えても生きる」
年を重ねると、死が親しくなる
「生」と「死」が渾然一体となった世界を見たい


人は死ぬから幸福になれる 人は死ぬから幸福になれる

  | 会社概要書店様向け